創立50周年式典挨拶 理事長 長谷川文徳

本日は、社会福祉法人誠信会創立50周年記念式典・記念講演の日となりました。

創立以来、多くの皆様との御縁があり、また皆様と共に過ごした歴史があり、今の我々があることに感謝を申しあげます。

ありがとうございます。

 

さて、誠信会50年の歴史には、様々な出来事がありました。

そこには、泣いたり笑ったりの日々があったことが偲ばれます。

私は、創立して数年後に生まれたので、その当時に携わった職員の皆様には「おしめを換えてもらった」など気恥ずかしさと懐かしいさがある思い出となっています。

 

そして、この思い出〝過去の姿〟があればこそ、〝今の姿〟があると改めて感じています。

この創立半世紀の節目を迎えるにあたり、歴史を忘れず〝未来の姿〟を描いていきたいと思います。

 

その〝未来の姿〟我々の向かうべき目標となる姿は、時代が変れど創立の頃と変わらないと感じています。

それは、創立者が残した数々の言葉が、時が流れた今でも納得できる、我々の指針となるものだからです。

「すべての人々が幸せである社会」に成るために、誠信会の〝未来の姿〟描き、それをもって各部門・各施設が、それぞれの〝未来の姿〟を描いていきたいと思います。

 

それには、創立から変わらない姿と未来へ変わる姿を明らかにする必要を感じます。

まず、創立から変わらない姿には、社会福祉の理念そして誠信会の理念・信念から求められる、変わらぬ精神があります。

 

また、未来へ変わる姿には、誠信会だけでなく社会の出来事も含めた、広く大きな視点で過去の姿を観ることが必要だと思います。

まず、人の意識をみれば、高度成長期からバブル期に移り、当時の「何もしなくても、なんとかなった」時代背景の中で目的意識や責任感が失われことを感じます。

また、社会情勢をみれば、少子高齢化など様々な問題が社会に閉塞感を与えています。

とくに、東日本大震災を継起に立ち行かなくなった現状に改善の声があがり、社会が大きく変わる時代を示唆しているようです。

 

誠信会は、時代の求めを知るため、総合福祉法人の特性を活かし、地域社会のニーズを把握する総合相談部の立ち上げを目指しています。

そして、そのニーズから「社会が求める法人像」を参究し、あるべき未来の姿を描きたいと考えています。

 

また、静岡県が推奨されます「ふじの国型サービス」や「富山式」で唱えられる〝児童、介護、障がいの垣根を越えた総合福祉サービス“の充実も課題にあると思います。

この垣根を越えた総合福祉サービスは、今後予想される東海地震の減災対策にもなり、そして、創立者が託した理念や〝ふくしの里〟の実践へとつながると感じています。

 

しかし、それには地域から愛され信用され、皆様からご縁やご協力をいただける「有縁組織」になる必要があり、誠信会では人材マネジメントや地域交流など基盤となる組織体制の強化を進めているところです。

 

今後、社会は苦しい時代を迎えますが、創立50周年を新たな誠信会のはじまりとなるよう、これからも歴史を振り返り ”One for all , All for one” 皆様と共に未来へ向けて歩みますので、変わらぬ御厚情をお願い申しあげます。

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