学ぶ「研修」とは・・・・・

「生きるとは学ぶ事である。学ぶとは納得する事で、

納得するとは、自分で自分を縛っている制約から解放し、自由になることである」

ベネディクト・ディ・スピノザ

 

物の豊かさの社会から心の豊かな社会が求められる時代へと変わり始めています。

それは合理性や理論を求めることから、精神性を求め感性を大切にする〝こころのあり方″ が問われる時代への変化といえます。

また、私たち福祉の仕事においても経験や行動を通して「こころの豊かさ」を身につけることが求められています。

 

さて仕事をしていると不自由を感じ、自分の思い通り(わがまま)にならないことが多くあると思います。

その縛られた制約は、やがて他人や環境に責任転嫁をして「わがまま」な自分をつくります。

そこで自分は未熟だと考えられる「素直さ」が大切になります。

謙虚さがなくプライドが高くては「こころの豊かさ」は学ぶことはできません。

 

また仕事は、組織から命令され、自分の与えられた仕事の範囲は決まっていると考えれば、いつしか〝やらされているだけ”と感じ、そして〝決められたことだけやればいい”と納得するようになります。

しかしこれでは、仕事にやりがいや喜びを得ることはありません。

たしかに人は生まれた時から、わがままに生きることはできません。そして死ぬ時まで人生がわがままにならなければ、それを納得して生きる術を身につけるしかありません。

そこで自分は、昨日より成長したやるべきことはやったと納得する術を学ぶ必要があります。

また「自分に納得すること」と思えば、人生の主体者意識が育ち行動の意味もわかり、自分で納得して行動するので仕事にもやりがいが生まれ、自分の能力の向上を感じ、充実感とこころの余裕が生まれます。

学ぶとき、他人と比べる人がいますが、本来は比べられるものではありません。

もちろん良きライバルとして能力の向上につながることもありますが、しかし自分の人生はひとりの人として生きた証であって、他人の人生とは時の長さも環境も違うのです。

それぞれ人生は違うと納得しなければ、挫折を感じてしまいます。

そして人生の主体者として自分のライバルは自分自身であると認識して、日々少しずつ能力の上達を感じることで学びが成長へと変わります。

 

さて学びには、理論的な知識と精神的な知恵があります。

仕事もこれまでのように、知識の学びだけでは得ることができない、知恵を学ぶことで得られる「こころの豊かさ」から納得することを求められています。

これには、こころ「感性」が大切です。

これからの仕事には、表面上にある問題への対応だけでなく、表面化しない問題や本質的な課題への対応が必要となり、それらの問題に気づく感性が重要になります。

特に、理論では割り切れない微妙な心の動き「機微」に気づく感性を身につけることが仕事に求められていると思います。

「人情の機微を知っていたら天下でもとれるわ、しかしそれを知っている人は少ない」

 松下幸之助

 その生き方に「気づき」身について可能となります。

 

そして、自分のやるべきことに気づき、やるべきことにこころを込めて、納得して仕事をするしかありません。

それができない人は、上司から怒られ仕事をするしかありません、しかし上司になにも言えず、言い訳と理屈をならべ、楽に給料を貰いたいと考える人が増えれば、組織は弱体化してしまいます。

そして弱体化を健全にするため組織は、やがてその人を排除しなければならなくなります。

組織のリスク面からも、人がこころを豊かに仕事をする風土を定着させる経営が求めらています。

 

そして組織で納得して仕事をするためには「自ら行動する」しかありません。

結局、組織の中でどのように納得して生きるか、自分で決断する問題です。

 

以上は、平成22年度はじめに管理職研修で行った内容をまとめたものです。

 理事長 長谷川文徳

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